東京藝術大学ダイバーシティ月間2019 開催概要

6月〜7月は東京藝術大学ダイバーシティ月間!
学部やジャンルの枠を超えた様々なイベントを通して、本学と芸術表現の多様性を発信します。

 

シンポジウム
「女性・芸術・キャリア」
2019年6月30日(日)13:00-16:00(12:30開場)

生き方や働き方が多様化し、ジェンダーに関する価値観や規範も大きく揺れ動いている今、女性のアーティスト/クリエイター/研究者は、どのようにキャリアを築くことができるのか? また、それらの人々に対して芸術系大学は何ができるのか? これからの社会で求められるクリエイティブ人材とは? 個人で、大学で、企業で独自のキャリアを切り拓いてきたアーティストや研究者が、さまざまな観点から語ります。
【第1部】 卒業生が語る、私流キャリアの築きかた

一人の表現者として、「女性であること」とどのように向き合ってきたのか?
美術・音楽の第一線で活躍する本学出身のアーティストが、キャリアをふり返りながら語ります。

宮永愛子(美術家)
みやながあいこ/1974年京都生まれ。2008年東京藝術大学大学院修士課程修了。日用品をナフタリンでかたどったオブジェや、塩、陶器の貫入音や葉脈を使ったインスタレーションなど、気配の痕跡を用いて時を視覚化する作品で注目を集める。2013年「日産アートアワード」初代グランプリ受賞。主な個展に「みちかけの透き間」大原美術館有隣荘(岡山、2017)、「宮永愛子:なかそら―空中空―」国立国際美術館(大阪、2012)など。7月に高松市美術館にて個展「漕法」を開催予定。(Photo by MATSUKAGE  ©MIYANAGA Aiko Courtesy Mizuma Art Gallery)
三ツ橋敬子(指揮者)
みつはしけいこ/東京藝術大学及び同大学院を修了。ウィーン国立音楽大学とキジアーナ音楽院に留学。第10回アントニオ・ペドロッティ国際指揮者コンクールにて日本人として初めて優勝。第9回アルトゥーロ・トスカニーニ国際指揮者コンクールにて女性初の受賞者として準優勝。併せて聴衆賞も獲得。第12回齋藤秀雄メモリアル基金賞を受賞。2016年から神奈川県立音楽堂にて「三ツ橋敬子の新★夏休みオーケストラ」がスタート。子供たちへ多彩な音楽体験を届ける企画内容が好評を得ている。(photo ©大杉隼平)
【第2部】芸術系大学・企業におけるキャリア展開支援

日本における音大生・音楽家のキャリア展開支援の第一人者である研究者と、先進的な女性のキャリア支援の取組で知られる資生堂のチーフクリエイティブオフィサーが、これからの多様化社会で必要とされるキャリアについて語ります。

久保田慶一(音楽キャリアデザイナー)
くぼたけいいち/東京藝術大学大学院修士課程を修了。フライブルク大学、ハンブルク大学、ベルリン自由大学に留学。東京学芸大学教授を経て、現在、国立音楽大学教授。音楽学博士(東京藝術大学大学院)のほか、芸術学修士(東京藝術大学大学院)、カウンセリグ修士(筑波大学大学院)、経営学修士(首都大学東京大学院)。音楽キャリア関係の著書に、「音楽とキャリア」、「モーツァルト家のキャリア教育」「2018年問題とこれからの音楽教育」、「音大・美大卒業生のためのフリーランスの教科書」などがある。
山本尚美(株式会社資生堂 チーフクリエイティブオフィサー) 
やまもとなおみ/1987年武蔵野美術大学卒業後、資生堂宣伝部入社。国内外の広告制作および空間演出のデザイナー、アートディレクターを経て、ニューヨークに渡米。2004年帰国後、マキアージュや中国ブランドのクリエイティブディレクターを歴任し、2013年にクリエイティブエグゼクティブプロデューサーを経て、2015年に宣伝デザイン部長。2018年からクリエイティブ本部長、チーフクリエイティブオィサーに就任。2019年より社会価値創造副本部長を兼務。
モデレーター 岡本美津子(東京藝術大学副学長[国際・ダイバーシティ推進担当]・映像研究科教授)
会場 東京藝術大学 上野校地 美術学部 第1講義室(中央棟1階)
東京都台東区上野公園12-8 地図はこちら
対象 どなたもご参加できます(入場無料、事前申込不要)
定員 先着180名
主催・問合せ 東京藝術大学ダイバーシティ推進室 diversity[at]ml.geidai.ac.jp

 

女子学生が全体の6〜7割以上を占める日本の芸術系大学は、
イノベーションが生まれる社会作りに不可欠な「女性」「クリエイティブ人材」の宝庫!しかし実際には、芸術系大学の教授や准教授は圧倒的に男性が多く、女性のアーティストや研究者のキャリアパスが可視化されづらい状況が続いています。そのため、「出産や育児などによって、キャリアを諦めたり中断したりするケースがいまだに多い」「女子学生が参考にできるロールモデルが少なく、自分の将来像を描きづらい」「芸術領域によってはジェンダーバイアスが根強く残っている」といったケースが後を絶ちません。東京藝術大学ダイバーシティ推進室では数々の活動を通して、芸術分野の女性がキャリアを築いていく過程で直面する課題を探ってきました。進む道が一人ひとり異なるように、向き合い方もさまざまです。今回で4回目を迎えるシンポジウムでは、より多くの人が、性別や立場や専門領域を超えて課題を共有し、ともに考え、次世代に向けて多様な可能性を示すことを目指します。

 

トークセッション
「女性のアーティストが親になる時」
2019年6月22日(土)13:00-15:00(12:30開場)
子どもを持つことは、女性のアーティストの創作活動、特にキャリアにどのような影響をもたらすのでしょうか?
社会全般において女性が子育てかキャリアの「二者択一」を迫られる状況は減りつつあるとはいえ、子育てとキャリアの「両立」は多くの女性のアーティストにとって大きな課題。
大学の中ではあまり語られることのない「子育て」について、国内外で活躍するアーティストたちが自らの経験を語ります。
スピーカー(五十音順)
岡田裕子(美術家)
おかだひろこ/映像、写真、絵画、インスタレーション、パフォーマンスなど、多岐に渡る表現を用いて、自らの実体験ー恋愛、結婚、出産、子育てなどーを通してリアリティのある視点で、現代社会へのメッセージ性の高い作品を制作。7月10日(水)よりミヅマアートギャラリーにて個展開催予定。
長島有里枝(写真家)
ながしまゆりえ/武蔵野美術大学在学中に「アーバナート#2」展でパルコ賞を受賞しデビュー。1999年、カリフォルニア芸術大学MFA修了。2001年に写真集『PASTIME PARADISE』で第26回木村伊兵衛写真賞受賞後、出産。子育てと両立できる表現を模索し、2010年には短編集『背中の記憶』で第26回講談社エッセイ賞を受賞するなど、写真の枠組みにこだわらない制作を継続中。7月13日より、群馬県立近代美術館で竹村京さんとの二人展「まえといま」を開催予定。
山本麻世(美術家)
やまもとあさよ/1980年東京都生まれ。多摩美術大学大学院美術学部工芸科修了後、2005年から2008年までヘリットリートフェルト・アカデミー陶芸学科(アムステルダム)、2008年から2009年までサンドベルグ・インスティテュート、ファインアート学科(アムステルダム)に在籍。オランダや韓国でアーティストインレジデンスを行い、2011年「六甲ミーツアート芸術散歩2011」で公募大賞特別賞彫刻の森美術館賞を受賞。2012と2015年「越後妻有 大地の芸術祭」にて発表。
モデレーター 相馬千秋(アートプロデューサー/芸術公社代表/あいちトリエンナーレ2019キュレーター)
会場 東京藝術大学 上野校地 音楽学部 5-109教室(5号館1階)
東京都台東区上野公園12-8 地図はこちら
対象 どなたもご参加できます(入場無料、事前申込不要)お子様同伴OK!
定員 先着180名
主催・問合せ 東京藝術大学ダイバーシティ推進室 diversity[at]ml.geidai.ac.jp
本イベントのチラシはこちら

 

0歳から楽しめるファミリーコンサート
「音もだち航空で行く 世界の音楽ツアー」
2019年6月23日(日)14:00-15:30(13:30開場)
本物のクラシック音楽を幅広い層に届けたい。子どもたちに、きれいな声、すてきな響き、楽しいリズムを全身で感じてほしい。子育てをしながら第一線で活躍する本学出身の声楽家らが、育児経験を反映させた演奏活動の一環として企画した体験型コンサート。客室乗務員や旅行者に扮した音楽家たちが、世界各地の歌で大人と子どもを愉快でロマンチックな旅に誘います。
出演
臼木あい(ソプラノ) 藤井直子(ソプラノ) 森永美穂(ソプラノ)
大槻孝志(テノール) 向井育子(ピアノ+リトミック) 川地咲由里(ピアノ)

コンサートの詳細と出演者プロフィールはこちら

プログラム 「トリッチトラッチポルカ」
ジーツィンスキー「ウィーン わが夢の街」
J. シュトラウス II 《こうもり》より「公爵様、あなたのようなお方は」「三重唱」
ビゼー《カルメン》より「ジプシーソング」
オブラドールス「なんと美しい黒髪よ」
ヴェルディ《仮面舞踏会》より「空の星をご覧なさい」「オーソレミーオ」
ヴェルディ《椿姫》より「乾杯の歌」
ディズニーソング特集ほか
※曲目は変更になる可能性があります。予めご了承ください。
会場 東京藝術大学 上野校地 音楽学部 第1ホール
東京都台東区上野公園12-8 地図はこちら
定員 120名(入場無料、要申込/申し込みはこちら
主催・問合せ 東京藝術大学ダイバーシティ推進室 diversity[at]ml.geidai.ac.jp

 

Queer Animation Screening!
201Q クィア・アニメーション上映+ミニレクチャー!
2019年7月7日(日)14:00-17:00(13:30開場)
長い歴史がありながら、これまで日本では観る機会の少なかったクィアなアニメーション。LGBTQの人々の複雑な経験をアニメーションならでは手法で自由に表現した国内外の短編15作品以上を解説とトークを交えながら上映する特別企画!
愛する人、友人や家族との関係はもちろん、自身のからだや土地との関係を描くもの、幼い頃の記憶やトラウマと向き合ったり淡い初恋の衝撃を思いだす作家など、主にここ数年に発表された作品を紹介します。激しいスピードで多様化する映像表現を垣間見ることができると同時に、その原点である実験性や想像、紙と鉛筆の質感をも体験することができます。
それはどこか性的マイノリティや女性が斬新な方法で道を切り開いてきたことにも似ているかもしれません。端に追いやられ、抑圧をうけ、個人の頭のなかや小さな紙の上でしか許されなかった表現があったこと、どこかでは今でもあること。つながる線。その多様な表現をぜひご鑑賞ください。
※「クィア」とは……もともとは「奇妙な」という意味で使われた言葉であり、「ホモセクシャル」を差別的に表現する言葉として使用されてきました。80 年代後半には同性愛者らが肯定的な意味をもって自らを「クィア」と呼び、「クィア」はジェンダーやセクシュアリティに関する規範に抵抗し差異そのものから脱構築することを目指す概念として認識され、異性愛規範や性科学における前提の見直しや男/ 女、異性愛/ 同性愛、正常/ 異常などの二項対立的な分類を問い直す学問として確立されました。
上映作品 「お母さんの服」ジョーダン・ウォン/「マニヴァルド」シンティス・ルンドグレン/「ガイダンス」デイヴィッド・デラフエンテ/「ラブストリームス」ショーン・バッケリュー/「だれかのからだ」マルタ・マグナスカ/「何度でも忘れよう」しばたたかひろ/「染色体の恋人」矢野ほなみ/「アイ ライク ガールズ」ディアン・オバムサウィン/「女友だち」村田香織/「ハニーバニーと呼ばないで」ガブリエラ・ジルカ/「ハーフ・ア・ライフ」タマラ・ショガオル/「もしわたしが男だったら」マルゴ・ルーモン/他数作品
※全ての作品に日本語字幕つき トーク部分では手話通訳つき
ゲスト 松下千雅子(名古屋大学人文学研究科ジェンダー学分野教授)
まつしたちかこ/1965年大阪生まれ。1990年同志社大学大学院文学研究科博士前期課程修了。1992年ミシガン州立大学大学院英文学専攻修士課程修了。専門はジェンダー論、クィア理論、批評理論。著書に『クィア物語論』(人文書院、2009年)、共著にHemingway in Africa (M. B. Mandel, ed., Camden House, 2011)など。第16回福原賞受賞。現在はトランスジェンダーのスポーツ参加について質的、量的調査の両面から研究している。博士(文学)。
会場 東京藝術大学 横浜校地 映像研究科 馬車道校舎
神奈川県横浜市中区本町4-44 みなとみらい線「馬車道」駅 5、7出口すぐ ※地図はこちら
定員 90名 (13:00整理券配布開始)、予約不要
入場料 500円(藝大フレンズ会員・本学学生・教職員は無料)
最新情報 https://twitter.com/animationqueer
問合せ queer.animation201q[at]gmail.com
東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻 矢野
[会期前]045-227-6041(平日 10:00~18:00) [当日]050-5525-2676
企画 矢野ほなみ
運営 ノーマルスクリーン
主催 東京藝術大学大学院映像研究科
共催 東京藝術大学ダイバーシティ推進室
助成 藝大フレンズ助成金
協力 新千歳国際空港アニメーション映画祭

 

聞こえる人と聞こえない人の「音楽」をめぐるトーク
2019年7月16日(火)18:30-20:30
音楽は聞こえる人だけのものではない。聞こえない音楽とは?ろう者と聴者それぞれが考える音楽について、ろう者の映画監督と舞踏家、聴覚に頼らない音楽を考える音楽家、あらゆる境界を超えた表現を追求する美術家たちがディスカッション。新たな「音楽」の解釈を探ります。

※登壇者が一部変更になりました。

スピーカー
牧原依里(映画監督)
まきはらえり/聾の鳥プロダクション代表・映画作家。ろう者。ろう者の音楽をテーマにしたアート・ドキュメンタリー映画『LISTEN リッスン』(2016)を雫境(DAKEI)と共同監督。既存の映画が聴者による〈聴文化〉における受容を前提としていることから、ろう者当事者としての「ろう文化」の視点から問い返す映画表現を実践。
雫境 DAKEI(舞踏家、アーティスト)
東京藝術大学大学院博士課程修了。舞踏家・鶴山欣也(舞踏工房 若衆・主宰)の誘いを受け、舞踏を始める。国内のみならず欧米、南米を舞台に活動。2000年にユニット・グループ「雫」を旗揚げ、国内外で公演、ワークショップを行う。現在ユニットグループ「濃淡」に改名し、活動。また、アニエス・トゥルブレ監督の映画『わたしの名前は』に出演。
和田夏実(インタープリター、アーティスト)
わだなつみ/ろう者の両親のもと、手話を第一言語として育つ。視覚身体言語の研究、様々な身体性を持つ人々との協働を通して、感覚がもつメディアの可能性について模索している。主な展覧会に「Emergences! 033:tacit creole / 結んでひらいて」(NTTインターコミュニケーションセンター、2017-18)など。手話通訳士資格をもつ。
小野龍一(音楽家、アーティスト)
おのりゅういち/東京藝術大学の作曲科を卒業後、同大学院美術研究科を修了。音楽学を拡張した「テーマパークの美学」をベースに、音楽制作のみならず美術展示や舞台演出など、領域横断的に作品制作を行なっている。近年の主な展示・公演に、「オルガンと話してみたら—新しい風を求めて—」(東京藝術大学奏楽堂)「Sinfonía」(ラ・トーラ, エクアドル)など。
日比野克彦(アーティスト、東京藝術大学美術学部長)
ひびのかつひこ/東京藝術大学大学院修了。地域性を生かしたアート活動「明後日新聞社文化事業部」「瀬戸内海底探査船美術館」などを展開。2014年よりアートの特性と現代社会の課題をテーマとしたアートプロジェクト「TURN」を監修。岐阜県美術館長、日本サッカー協会社会貢献委員会委員長。
熊倉純子(東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科長・教授)
くまくらすみこ/アートマネジメントの専門人材を育成し、「取手アートプロジェクト」(茨城県)、「アートアクセスあだち―音まち千住の縁」(東京都)など、地域型アートプロジェクトに学生たちと携わりながら、アートと市民社会の関係を模索し、文化政策を提案する。東京都芸術文化評議会文化都市政策部会委員、文化庁文化審議会文化政策部会委員などを歴任。監修書に『アートプロジェクト─芸術と共創する社会』他。
荒木夏実(キュレーター、美術評論家、東京藝術大学美術学部准教授)
あらきなつみ/慶応義塾大学文学部卒業、英国レスター大学ミュージアム・スタディーズ修了。三鷹市芸術文化振興財団と森美術館でキュレーターとして展覧会企画を行う。2018年より現職。「ゴー・ビトゥイーンズ展:こどもを通して見る世界」で倫雅美術奨励賞、西洋美術振興財団学術賞受賞。現代美術と社会との関係に注目し、アートをわかりやすく紹介する活動を展開している。
会場 東京藝術大学 上野校地 美術学部 第1講義室(中央棟1階)
地図はこちら
定員 先着100名(申し込み不要)手話・和英通訳付き
同日開催
牧原依里・雫境(DAKEI)共同監督
映画『LISTEN リッスン』上映会 映画公式サイトはこちら
16:00〜17:00(15:30開場)
会場:上野校地 大学会館2階 国際芸術創造研究科上野講義室
*本会場にはエレベーターがありません。車椅子などでお越しの方は、できるだけお手伝いさせていただきますので事前にご連絡ください
問合せ mino2019[at]ml.geidai.ac.jp
主催 東京藝術大学美術学部先端芸術表現科
同大学院国際芸術創造科アートプロデュース専攻
同大学院美術研究科グローバルアートプラクティス専攻
共催 東京藝術大学ダイバーシティ推進室

 

全体に関するお問い合わせはダイバーシティ推進室 diveristy[at]ml.geidai.ac.jp までお願いします。